






(左から… ホアヒン遠景、ビーチ、タキアップの黄金仏陀立像、ジェラシックパーク?実は近所の爬虫類館 、バリのガラススタジオで, 我家の庭のバナナ)
「タイでのセミ(ハーフ)リタイア」
@仕事・生活について
私は10年ほど前にインドネシアのバリ島にガラススタジオを作る為に1ヶ月滞在しました。その時、何とも云えないやすらぎを体感しました。それ以来アジアの魅力にとりつかれてしまいました。日本にいては感じることの出来ない時の流れ、空間…、それに物価の安さを考えると云う事なしです。沈み行く国「じゃぱん」に対する漠然とした不安もあります。支給されるはずの基礎年金では死ぬまで働くしかありません。そんなんで、リタイア後は、アジア、なかでも縁あってタイに住む事にしました。
準備には3年程かかりました。まずは仕事量の調整です。ガラススタジオを経営していますが、規模が大きくなりすぎて、時代の需要にマッチしなくなってきてたこともあり、計画を立て会社の「リストラゼーション」と「ダウンサイジング」をしました。20年近くこの分野のトップランナーをやってきて疲れやストレスも溜まっていたのもあって少し息抜きも必要でした。このような体制をつくってからは、計画的に日本での仕事をこなしながら、行ったり来たりのセミリタイアをしています(最近ではこう云うのは「ハーフリタイア」と云うそうです)。
タイを選んだのは、仕事での縁が大きいですが、他のアジアの国と比較してリタイアメントビザが取得し易い事が一番です。例えば、インドネシアでは、ドルで月1500$以上の収入と高額な住宅を購入するか賃貸しなくてはなりません。就労ビザもかなり年数がかかり困難です。マレーシアも同様で、450万円以上の預金と1年後に住宅等を購入する条件がつきます。日本人の多いペナン島は、スーパーに日本物も豊富で価格も安いですが、朝・夕のコーランの大音響にはなじめませんでした。
その点、タイは80万バーツ(240万円)の預金証明があれば容易にリタイアメントビザが取れます。住宅取得はコンドミニアムなら出来ますが、土地付き家屋は出来ません。但し、会社名義では可能です。タイでは会社設立は、最近の日本と同様に預金証明無しで設立できます。弁護士事務所を通して、タイ人名義株を60%にして会社登記し、その会社名義で購入取得します。これはペーパーカンパニーでOKですが、事業などをして就労する場合はワークパミット(労働許可)が必要です。それでも、タイはアジアの国の中ではとても楽にリタイアメントビザが取れます。シンガポールは物価の高さと水問題、フィリピンは治安と台風が怖いので却下しました。
ちなみに、会社の設立経費や更新経費は別にしてペーパーカンパニーの場合は税金が年8万バーツ、ワークパミットが取れる実体のある会社の場合月1万5千バーツ位かかります。長期滞在ガイド本にもこのような方法が紹介されていましたが、経費については記されていませんでした。永住や長期滞在なら住宅取得や就労を考慮しなければなりませんので、この金額を参考にして下さい。
生活費も、物価がとても安いので助かります。ちなみに、1バーツ=3円として、スイカ半切60円、玉子1個6円、カップヌードル36円、菓子パン15円、缶ジュース30円、缶ビール84円、1L牛乳96円、1L水9円‥‥ですから、1人1日約500円以内ですみます。日本では、かなり節約した質素な生活をしない限りこの水準にはなりません。
住まいはピンキリです。首都バンコクの都心だと外人向けマンションで月10万円以上と東京並みになりますが、都心から少しはづれるとかなり安くなります。私が住んでいる、地方のリゾート地ホアヒンでは、月3万円位でタウンハウスが借りられます。駅から徒歩5分、2階建て約46坪、TV、冷蔵庫、電話、エアコン、ベッド、寝具、ソファーなど付いてです。
おおよそ、食費が3万円前後、ガソリン代・光熱費等をふくめた雑費3万円、これに借家代3万円を入れてトータル月10万円以内で夫婦で普通の日本水準の中流程度の生活が十分できます。よく、リタイアしている方を紹介している本が出版され、月15〜20万円とかお金がかかるように紹介されていますが、普通に暮らすのならそんなにかかりません。日本の半分とみていいでしょう。たぶんにメイドを雇ったり住居費や娯楽・遊興費にかかっているのでしょう。
毎日利用OKの高級ホテルのスポーツジムがプール使用料含めて月会費3000円(日本の新聞も読めます)、ゴルフ場も平均3000円です。それでも安いです。






(左から、パックジュース24円、缶ジュース30円、コーラ36円、缶ビール84円、1L牛乳96円、1L天然水9円、スイカ半切60円、カップヌードル36円、菓子パン15円、カオパ弁当(タイ風炒飯)75円。大好物カオニャオ(タイのもち米)。トヨタカローラー14年落ち中古車日本製輸入車45万円…日本の二倍の価格。講師をしてた大学での授業風景)
セミリタイアしてみて、初め良かったのは精神のリフレッシュです。なにせ30数年走りっぱなしだったからスッキリしました。これも半年でクリアすると、やはり何かしら時間を持て余してきます。ガラスの仕事はボチボチでしたので、それ以外は大学で日本語講師もやりました。タイ語の勉強にもなるし英語も必要なので一石二鳥です。私の場合は仕事と暇がうまくバランスがとれていたので良かったと思いますが、完全リタイアする方はボランティアするとかして心身共に活性化しておいたほうがいいと思います。
タイ人の多くは仏教を信じています。挨拶には手のひらを合わせ合掌(ワイ)します。どこでもそうですが悪い人も良い人もいます。どちらかというと皆親切です。むしろ気安さと付き合いが濃密な分だけ日本人の方を警戒すべきかも知れません。平気で詐欺や横領をしている日本人も多く見かけます。
タイでは、国王が最も偉い方です。貧しい人にもいろいろな施策をしているので国民の信頼はとても厚いです。しかし、戦前の日本のように「不敬罪」があります。侮辱してはいけません。知らずか日本語フリーペーパーに侮辱する文章を載せ投獄されている日本人が複数いると聞きます。釈放嘆願署名を依頼されたこともありましたが断りました。こちらもブラックリストに載るの必至ですから‥。
「マンペンライ」‥どういたしまして、平気、大丈夫とかの意味ですが、万事気にしない、という雰囲気がなんにでもあります。いい加減かも知れませんが、これがとても居心地がいいです。でも、何か大事な事を頼んでこうだったりすると日本人の感性では不満が残ったりします。
タイ人の一般的所得は月1万バーツ(3万円)位です。都市部のキャリア系で3〜5倍です。物価が日本の3〜5分の1ですから、結構、裕福に見受けられます。日本と同様、地方にも大きなショッピングモールがありますし、いっも客で一杯です。食事は基本的に外食で自炊は殆どしません。その方が安くつきます。女性の地位も高いこともあります。女性は殆ど働いてます。役所の偉い上司は女性が多数です。男はあまり働きません。でも気遣いがあり優しいです。そう云うわけか「おネエ★MANS」は多いです。性転換手術の先進国だけあって、1年後に会ったら男から女になっていた知り合いもいました。
タイというと日本では性風俗が多い先入観がありますが、やはり否定はできません。バンコクなどはすごく多いし、何てったって仰天なのは、アパートに×××サービス付きのメイドがいたり、女性オーナーが私も込みョと云う事もあったりします。これ目的の方には天国かも知れません。女性はきれいだしスレンダーです。彼女達の名誉の為に書きますが、あるレポートによると成人未満の処女率は80%位!だとか?日本と逆ですね。
街中はいつもきれいに清掃されています。あちらこちらにダストポットが置いてありますし、ポイ捨ては禁止されています。旅行する方は気をつけて下さい。タイ北部や映画「ビーチ」にもでてきましたが、麻薬は手に入り易いですが見つかれば違法行為ですから投獄されます。拘置所も刑務所も劣悪と聞きますから地獄行きです。
よく外国では医療費が高いといいますが、タイではタクシン前首相の政策で国民は僅かな自己負担しかありません。無保険の外国人である私が虫歯を抜いてもらっても全額負担で3000円ちょっとでした。再診でも300円位です。腰痛の時もレントゲン・牽引・投薬・温熱療法とか受けても5000円位でした。日本での自己負担3割分と殆どかわりません。薬も良く効きますし設備もサービスも日本以上と言っても過言でないでしょう。難病や持病を患っていないなら、日本の住民票を抜いて健康保険料をゼロにするのも一計です。5年以上もリタイアしてタイに住んでる友人も持病があってもこの方が安くつくと言ってました。
タイ米はとても美味しいです。昔の米不足の時の緊急輸入の印象が残ってるでしょうが、あれはまずい肥料用だったらしいです。北部では日本米も作られていますし売ってます.カオニャオという餅米ご飯は大好きです。不思議といくら食べても胃がもたれません。しかしこのタイ米など農作物の日本への輸入はFTA(自由貿易交渉)が進展しないので高い関税が課されたままです。タイでは自動車は一部国内生産されている機種を除き中古車も含め日本の倍近くの価格で高額です。しかし朗報というか、この思いが通じたのか、07.5/4に日本とASEANの閣僚会議で10年以内に9割の関税撤廃に合意したと決まりました。これでタイ人が輸入自動車を、日本人が美味しい農作物をお互いに安く買えるようになります。勿論東南アジアのデトロイトであるタイでは現地生産車は日本とほぼ同価格です。しかし異常気象やバイオ燃料需要などからアジアを中心に米不足で騒動が起きているという。タイでも店頭から米が激減し30%以上値上がりしている(それでも5kg100バーツ340円位だからとても安い!)。そしてついにタイ米の輸出制限を決めたと報じられた。これから作られている日本の米酢や焼酎が値上がりするだろう。遅きに失したという感は否めない。「飽食の時代」は終わったのです。
今、アジアは激動しています。ヨーロッパのユーロのように東南アジアを一つの経済共同体にする動きがあります。日本は我儘すぎて除外されそうです。近い将来、中国がリーダーになることは否定できません。アジアの国では一般人の多くが英語を話せます。日本の学校ではPCを教えるよりも最低でも実用英語を教えるべきだと思います。そうしないと世界に遅れをとること間違いなしと危惧します。やっと08年から小学5年生から英語が必修になったとか…これで何とか良くなることを期待します。
最近(07〜08年)の日本で起きている、年金問題、高齢者医療費負担増、異常な物価高を見ていると、外国へのリタイアがとても安心で経済的と思いつつも、もし年金が崩壊すれば国が滅びることになり、そうなるとリタイアメントの経済的基盤も無くなるわけで、それを考えると白昼夢をみているような感覚になったりします。この不安感はいつになったら解決するのでしょうか?…。タイに住んで遠くから日本を見ていると、日本は途上国じゃないかと思うことが多々あります。世界第二位の経済大国と言われたバブル期を頂点に生活格差は拡大し生活レベルも社会保障も後退を感じても進歩は感じません。二流国へ転落しつつあるのが実感です。円の為替下落が続けばリタイア生活にも限界があることを昨年は実感しました。1バーツが4円になった時はショックでした。いきなり30%以上の物価高になる訳で、いい勉強になりました。救いは銀行預金の高金利でしょう。日本の高度成長期の時と同じ位の年利5〜10%ですから、日本国内と比較になりません。…それでも楽観的にみて、多分あと二十数年位は日本は崩壊しないだろと根拠の無い予測をしてるけど…
全ての事象には栄枯盛衰というサイクルがあるとするならば、敗戦の焦土から世界の経済大国になった日本の50年余りの時代は、人生50年如きの一区切りであり、今一つの時代の終局の始まりにあると云えるのかも知れません。
こんな思いで今は不確定な未来しか見えないのだけれど、それでも外国へのリタイアは当面は有効だと思います。最悪でもいきなり難民にならなくていいメリットはあると思います。





(左からワットプラケオ寺院、同寺院の狛犬みたいな置物、サムイ島ビーチイメージ,マイホーム)
また、書き足していきます。(2008/5/13 加字訂正)